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立ち合い出産を経験してきたので備忘録

立ち合い出産を経験し、出産って大変なんだと強く思いました。

将来子供が反抗期を迎えたらこの記録を見せようと思います。

22時-戦いの始まり

陣痛の感覚が短くなってきたので、病院へ。

初産でなければ入院するほどの陣痛ではないそうですが、初産で心配だということもあり、そのまま陣痛室へはいりました。

つまりここから入院です。

 

この時は、夜中の3時くらいに生まれるかもね、なんてことを妻のお母さんも言ってまして、まさか今回の長い戦いの始まりとは思っておりませんでした。

 

遅くとも翌朝9時くらいには生まれている算段だったので、ここから20時間以上かかるなんてまったくもって予想しておりませんでした。

 

陣痛とは、声を出すのを我慢できないほどに痛いものらしく、10分間隔で妻がうめきます。

そのたびに腰をさすったりしますが、夫に出来るのはその程度です。

寝ることも許されません。痛みと痛みの間に一瞬眠りに落ちるだけ。

 

子宮口が完全に開くまでは陣痛室でひたすら痛みに耐えることになります。

陣痛の時には子宮口が開くとともに、骨盤も開いていくようで、テニスボールで肛門を押し返してやると痛みがやわらぐようです。ご存知でしたか?

 

これは誰かにやってもらわないと出来ないことなので、陣痛の段階から付き添う場合には重要な任務です。

 

立ち合い出産といっても、本人の痛みを和らげることもできないし、正直何もできません。

できることといえば、腰をさするとか、暖めるとか、水をあげることだけ。

結構しんどいですが、本人はもっとつらいので弱音をいうわけにもいきません。

 

水は、ストロー付きのペットボトルキャップがものすごく便利です。

陣痛が始まると立ち上がるのもつらくなるので、寝たまま飲めるやつがものすごく便利です。

参考までにアマゾンのリンクを貼っておきます。

 

Amazon-ペットボトルキャップ

 

どんなものでもよいとは思いますが、飲み口の部分が短いものではなく少し長いものを選んだほうが良いと思います。

 

とにかく旦那はセコンドに徹するしかありません。

直前になると5分ごとに痛みが襲ってきます。

痛みと痛みの間に水分補給と栄養補給をしながら戦いを見守るのです。

 

それと、入院なので食事も出るのですが、おそらく食べることが出来ないと思います。

ウィダーインゼリーなどの食べやすいカロリー補給食品があると、なお良いかもしれません。

出産後にも食べられますし。

出産後は顎が痛くてものが食べられないこともあるそうで、なんにせよ役に立つと思います。

 

そうそう、分娩室は結構自由です。

手術室のようなものを想像しておりましたが、そういう感じではなく、飲食は出来るし、途中の入退室も可能。

助産師さんやら、看護師さんやらも適当に出たり入ったりします。

手術室というよりは診察室に近い感じです。

 

 

 

翌9時-第二フェーズへ

一晩中痛みと戦い、子宮口が10㎝近く開いたという段階になるとやっと分娩室に入れます。

ただし、これは人それぞれですし、初産でなければ時間はもっと短いようです。

私たちの後に来た初産の妊婦さんは、陣痛室に入って4時間くらいで分娩室に入り、ものの1時間程度で出産してしまいました。

これは極端に早いそうですが、こういうケースもあります。

 

ちなみに、初産の平均時間は陣痛から15時間程度、だそうです。

私たちは非常に難産だと勝手に思っていましたが、平均15時間というのを聞くと、平均よりちょっと長いというくらいでした。

 

分娩台に乗ったからには、すぐにでも生まれるものだと思っていましたがそうはいきません。

ここからまだまだ長い時間がかかります。

 

それと、妊婦さんは結構放っておかれますので、心配しないようにしてください。

目の前で妻がこれまで見たことの無い苦しみを味わっておりますが、助産師さんも看護師さんも全く気に留めませんw

 

これが普通の光景なのでしょうね。

こんなに苦しんでて、生まれちゃったらどうしよう、と思っていましたが全然生まれないので大丈夫です。

 

痛みを和らげることもできないので放っておくしか無いですし、赤ちゃんが下りてこない限り生むことも出来ませんので、仕方ないことです。

とにかく目の前の妻のサポートをするしかありません。

腰をさすって、水分補給をするのです。

 

 

14時頃-第三フェーズへ

朝9時に分娩台に乗って、14時頃やっと「いきむ」という行為をする段階になりました。

出産という場面を思い浮かべる際、通常はこの「いきむ」という場面をイメージすると思います。特に男性はそうだと思います。

私も今回立ち会うまで全然知りませんでしたが、ものすごく長い時間苦しんでやっとここに至るわけです。

 

しかも、「いきんだ」ところでそうそうスムーズには生まれません。

特に初産の場合は、なかなか赤ちゃんが出てきてくれませんし、「いきむ」ということ自体がなかなかうまく出来ないのです。

妻も結構苦労しておりましたが、ちゃんとした体制でいきまないとうまく出てこない上に、赤ちゃんが戻ってしまったりするようです。

 

 

15時半頃-最終局面

1時間ほど「いきむ」行為を続け、やっと赤ちゃんが降りてきたということで、本格的に「お産」の準備。

 

お産セットが広げられて、よく知る分娩室の様相をします。

詳しい知識をもっていなければ、男性はこの場面しか知らない人が多いでしょう。

私もこの場面しか知りませんでした。

 

ちなみにこの段階になるまで、いわゆる産婦人科医は登場しません。

病院によるかもしれませんが、ここまでずっと助産師さんと看護師さんだけです。

私は助産師さんが最後までやるのかな、と思ってたくらいです。

 

いよいよ生まれるという段階になってドクターの登場です。

しかしドクターが登場したからと言ってなにか特別なことが出来るわけではありません。

結局のところ、自然分娩の場合は母と子が頑張るしかないのです。

 

医師は何かあった場合や、帝王切開の判断をするためにいるのであって、出産そのものをどうこうできるわけではありません。

赤ちゃんを取り上げたり、出産のサポートは医師も助産師も行いますが、最終的に赤ちゃんを外に出すのは母の仕事なのです。

 

 

16時55分-出産

妻は体が小さいせいか、うまく子どもが出てこず、最終的には吸引分娩になりました。

ここまで20時間。出産とはこんなにも苦しいものなのかと思い知らされました。

これ以上時間がかかってしまうと、陣痛が弱くなってしまうため帝王切開の可能性もあったそうです。

しかも、夜に陣痛が始まってしまい、一睡もせずに出産準備に入ったため、なおさら体力が低下しておりました。

 

また、出産までにかかる時間が長すぎると、陣痛が弱くなってしまい、自然分娩が難しくなってしまうので、帝王切開になることもあるそうです。

 

立ち合い出産する旦那さんへ

とにかく、こんなにも大変なものとは思っていなかったので、立ち合い出産する旦那さんは覚悟しておいてください。

奥様はもっとつらいので、二人でそれを味わうことにしましょう。

出産の翌日は会社行く気しないので、休みを取ったほうがいいと思いますよ。

 

男性も一週間くらい休みをとれる社会ならいいんですけどね。

出産後も、奥さんは痛みと戦うし身の回りのことをするのも大変なのです。

そんな時サポートできるのは、旦那だと思います。

夫婦そろって子育てできる環境がもっと整うといいですよね。

そもそも、生まれたら毎日会いたいです。会社行ってる場合じゃないです。

 

最後に

私は普段そんなに感動することはありませんが、目の前で生まれたのを見たときは、号泣してしまいました。

長い時間かかったということもあると思いますが、命が誕生するのはこれほど大変で素晴らしいことなんだなと、改めて思いました。

 

母とは、偉大なものであると思い知らされた一日でした。

ちなみに、女の子でしたが私にそっくりなので、どうか大きくなるにつれて母に似てほしいと切実に願っております。

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